学力を伸ばす鍵は復習にあり

学力の高い生徒は復習を重視する

学力の高い生徒は、効率的に点数を上げる方法を考え、実践することができます。上記の学習計画表は、2年生の定期テストで470点近く取った生徒ですが、間違えた問題のみを復習することに徹底しています。ちなみに、選択肢問題でたまたま正解してしまった問題もバツにするそうです。つまり実力で解けなかったものは全て復習対象になるということですね。

こちらの生徒は定期テストで480点ほど取りますが、やはり復習を重視しています。テキストには最初から赤字で書き込みをし、間違えた問題にチェックを入れています。なぜ最初から赤字で書くかというと、復習の際に赤シートで答えが隠れるからだそうです。チェックの付いている問題だけを赤シートで隠し復習をすることで、効率よく間違えた問題だけを時直すことができます。

OKUNO塾では、勉強の仕方に創意工夫が感じられれば、生徒が考えた勉強方法を尊重します。むしろ当たり前や常識にとらわれず、自分なりに考えて勉強方法を編み出すことは素晴らしいことです。

この生徒は間違えた問題番号のみを別の紙にまとています。やや手間はかかりますが、塾に置いてある教材など、直接書き込みができない場合は、このように別紙にまとめると、効率よく復習ができますね。

いずれにせよ、生徒自身が復習の重要性に気づき、自分なりに工夫して勉強を進めることは、塾としては非常に喜ばしいことです。先生に言われたことだけではなく、自らの頭で考えて行動できるようになってくると、学力も自然と伸びてくるでしょう。OKUNO塾の指導方針の1つに「自立」がある通り、受け身にならず常に自ら考え行動をしていく生徒を1人でも多く輩出したいと考えております。

学力の低い生徒は勉強の仕方を知らない

学力上位層は何も言わなくても、間違えた問題を復習することが重要だと知っています。しかし、学力の低い生徒はそうではありません。

間違えた問題を復習しなかったり、解ける問題ばかり解いていたりと、点数が伸びない勉強をしてしまいます。そもそも解けない問題を復習することは、つらく、めんどくさいことなので、生徒たちに任せていたらほとんど学力は伸びないでしょう。

そのため当塾では、入塾してしばらくは勉強の仕方を教えるようにしています。学習計画を一緒に立て、毎日の宿題のチェックをするのは、日々の勉強の仕方が正しく行われているか確認するためです。このような地道なフォローがなければ学力は上がりません。

授業を受ければ上がるなんていうのは幻想です。もちろんそういう生徒もいるとは思いますが、ほとんどの場合、日々の勉強の仕方から変えていかないといけません。それも勉強をしたくない生徒たちに勉強をさせないといけないのですから、本当に大変です。

復習したくなる仕組みをいかに設計するか

先述の通り、勉強の仕方を知らない(&勉強をしたくない)生徒に、どう勉強をしてもらうか、効果的な方法は何なのかを日々考えています。

考える上で大切にしていることは、言い聞かせることより、仕組みで解決できないか?ということです。つまり「復習しなさい」と言うより「復習したくなる仕組みを作ること」を、「自習室に来なさい」と言うより「自習室に来たくなる仕組みを作ること」の方が重要だということです。

自習室は、今のところ成功していると思います。これは自習室を予約させるという仕組みで解決しました。生徒は事前に自習に来る日を予約するわけですが、誰が来るのか他の生徒にも見えるようになっています。それが同級生の刺激となり、全ての生徒が自習室を使うようになりました。

これと同じように、復習したくなる仕組みを考えなくてはいけません。今回はこの仕組みを研究するため、教材にヒントがないかを調べました。とはいえ、塾用と市販の教材は膨大です。2日で1種類のペースで教材研究をし、2ヶ月もかかりました。またこの機会に東京にある学校用・塾用教材の聖地、第一教科書にも足を運びました。

教材研究の結果:解答欄は不要

職業柄、大量の教材を日頃から見ていますが、一気にこれだけの教材を分析したのは今回が初めてです。具体的には以下の教材を調べました。

必修テキスト、NEW BASIC、教科書マスター、新ワーク、単元別教科書対策テキスト、WinPass、実力錬成テキスト、実力錬成α、ウイニングPlus、全国高校入試リレー、3年間の公立高校入試セレクト、ファイナルステージ、新自習教室、SPIRAL、iワーク、Sirius21、錬成テキスト、極める神奈川、新中学問題集、Keyワーク、マイクリア、定期テスト対策ワーク、新演習、精選トレーニング、県トレ、オリジナルテキスト、中間期末の攻略本、教科書ワーク、中学ひとつひとつわかりやすく、他塾の教材、その他科目ごとの教材、学校の教科書

30種類以上の教材を分析して、非常に参考になったものが、とある進学塾で使われている教材です。(下図)

このテキスト、そもそも解答欄がありません。そして問題の右に答えが書いてあります。問題集に解答欄がないことや、すぐ隣に答えが書いてあることは30種類以上見たテキストの中でこれだけでした。一般的な作りとは全く異なる構成になっていますが、このテキストは非常に考えて作られているのだと気が付きました。(神奈川県で進学実績No1の塾が使っています。)

良い点①:復習がしやすい
生徒が直接書き込まないので、ノートや別紙に解きます。正解の問題に○、間違えた問題に×をチェックし、×の問題だけを復習すればOKです。一般的な解答欄があるテキストですと、答えを直接書くため、間違えた問題を消さないと再度解けません。また答えを書き込むため、復習ができにくい(復習する際に答えが見えてしまう)のです。

非常に細かい違いですが、全ての生徒に正しい勉強をしてもらうためには、「〜したくなる」作りを意図的に設計しなくてはなりません。今回の話で言えば「間違えた問題だけを復習したくなる」よう設計しないといけないのです。「復習しよう!」で全員が復習してくれれば良いのですが、当然そんな訳ないので、仕組みで生徒たちの行動変容→学力向上を図ることが重要だと考えています。

良い点②:答え合わせがしやすい
右隣に答えが書いてあるので、そこを隠して問題を解けばOKです。別冊になっていないので、答えを無くしたり、答え合わせがめんどくさくなることを避けられます。

中学生で意外に多いのが、問題を解いても答え合わせをしないことです。これでは学力は向上しません。ただ、このテキストの構成であれば、答え合わせがしやすくなります。こちらも些細な違いですが、勉強しやすいテキストにこだわらなければ、全生徒の学力向上は難しいのです。

以上から、テキストに解答欄は不要だと思いました。勉強が苦手な生徒には、このような解答欄がないテキストの方が良いと思います。

デメリット:手に入らない

ちなみに、先ほどお見せしたテキストのような構成は、市販はおろか塾用のテキストにもありませんでした。どうやら、採用している進学塾で独自に作っているそうなので、自分で教材を作るしかないのです。

自分で問題を作ろう

勉強しやすいテキストは、売られていないので、自作しましょう。作り方は意識するポイントは次の通りです。

1.問題を左側に書き、答えを右側に書きましょう。(解答欄は不要です)
2.問題を解くときは、右側の答えを折ったり、もので隠して見えないようにして解きましょう。
3.正解なら○、不正解なら×を問題番号の横に書きましょう。
4.×の問題だけを復習します。もう一度解いて正解なら×○となり、また不正解なら××となります。
5.1度でも◯がついたら復習は終わりです。最終的に×××と間違え続けているものだけを復習します。
6.なお、解いたり復習したりするのは1日に1回までです。問題を解いてすぐ復習すると簡単に○がついてしまうので、同じ日にやらないようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。今日は勉強の仕方、特に復習の重要性について説明しました。日頃から生徒たちの勉強を見ていると「勉強をしているのになかなか伸びない」という悩みに数多く直面します。そのときは、十中八九、復習が不十分です。

勉強は質と量が揃って効果を発揮します。解ける問題だけを解いていたり、間違えた問題を復習しなかったりすれば、どれだけ量をこなしても、点数は伸びないでしょう。

そして質は小さなズレが、大きな結果の違いをもたらします。今日話したことも、かなり細かい質の話です。当塾では、今後もより良い方法がないか模索し続けていきます。