【塾の先生が答える!】合格のお礼は渡すべき?渡すなら何を渡せばいいの?

志望校に合格したけど塾の先生にお礼を渡すべき?渡すとしたら何を渡せばいい?金額の相場はどれくらい?落ちた場合もお礼を渡した方がいい?

こういった疑問や悩みに塾講師の立場からお答えします。

これまでにいただいたもの

私はこれまで3つの塾で働いていました。1:1や1:2の個別指導がメインだったため、少数の生徒さんと深く接することが多かったです。それが理由なのかはわかりませんが、9割近い生徒さんからお礼をいただきました。いただき物は多岐に渡りますが、多い順に並べるとこのような感じです。

  • 菓子折り

  • クオカード

  • スタバカード

  • 百貨店の商品券

  • ワイン、ビールなどのお酒

  • コーヒーギフトセット

  • 現金

  • ビール券

  • ジュースの詰め合わせ

  • ネクタイ

  • 万年筆

  • その他(レトルト食品の詰め合わせ、スープストックのギフトセットなど)

1位は菓子折り、2位はクオカード

ダントツで多いのが菓子折りでした。全体の5割を占めます。やはり菓子折りは無難ですよね。次に多かったものがクオカード。その次はスタバカードでした。スタバカードは塾が都内だったということも関係しているかもしれないですね。

一方でビール券などの金券は年々いただく機会が減ってきています。逆に百貨店の商品券はいただく機会が増えてきています。百貨店=高級というイメージがあるので、商品券をいただいた時は、ご家庭のスタータスの高さを感じてしまいますね。。

現金をいただくことは塾講師としてはありませんでしたが、家庭教師時代には数回ありました。いずれも5万円以上でした。のし袋に入っていただくので中身をその場で見るわけにもいかず、家に帰ってから中身を見ると、大金が入っていて非常に驚いた経験があります。いずれも成績がグンと伸びて志望校に合格した生徒さん、中1から高校受験・大学受験まで指導していた生徒さんなど、こちらとしても思い入れの強い生徒さんでした。

断られることもある

大手の塾では菓子折りなどは問題ないですが、QUOカードや金券、現金などを断るケースが多いです。賄賂のように思われてしまうかもしれないですからね。「金券類は貰わないように」と本部から通達されていることもあるようです。

一方で、多店舗展開をしていない個人塾では基本的には断りません。断る方が失礼だと思うからでしょう。また、1:1や1:2の個別指導塾や、家庭教師や大学生のアルバイト講師などは断らずにありがたくいただくことが多いようです。

塾へ買うべき?先生個人に買うべき?

お礼として買う場合、塾へのお礼と、先生個人へのお礼の2パターンが考えられます。

塾へのお礼でオススメなもの

1位:菓子折り

塾にお礼を買う場合、喜ばれるものは菓子折りです。菓子折りは先生同士で分け合って食べたり、あるいは、数が多い場合でも生徒みんなで食べられるからです。お菓子が嫌いな先生・生徒も少ないですし、賞味期限も長く持つ場合が多いので喜ばれます。

ただし、注意点があります。それは塾の近くのお菓子屋さんで買わないということです。なぜならかぶるからです。

私が最初に働いていた塾のそばには、地元で有名なチョコレート屋さんがありました。みなさん、塾への道中で買ってこられたのでしょう。塾にはそのお店のチョコレート菓子だらけになりました。

次に働いた塾では、最寄駅に不二家があり、頂き物が不二家のお菓子だらけになっていました。いただいたお菓子は、生徒たちにも配りましたが、同じものが多いため、食べきれず賞味期限切れになってしまったものもありました。(せっかくいただいたのに申し訳ないですよね。。)

以上の点から、なるべく塾の近くではないお店で購入することをおすすめします。また、甘いものが多くなりがちなので、他の人とかぶらないよう、おせんべいなどもおすすめです。

2位:コーヒーのギフトパック

「菓子折りはたくさんいただくと思いまして…」と。コーヒーのドリップパックの詰め合わせをいただくことも多々あります。塾講師は日頃からコーヒーを飲みがちなので、ありがたいですね。コーヒーに限らず紅茶や緑茶などのギフトパックをいただくこともあります。

3位:ジュースの詰め合わせ

缶ジュースの詰め合わせも嬉しいですね。割とかさばるので、講師室のどこに置くか若干迷うこともありますが、美味しくて良いですね。若い先生が多い塾はコーヒーよりもジュースの方が喜ばれるかもしれません。

先生個人へのお礼でオススメなもの

1位:クオカード・スタバカード・商品券

先生個人へのお礼は、できるだけかさばらない物がおすすめです。

塾の先生個人へのお礼は、他の先生や生徒に配ることもないため、自宅に持ち帰ります。もし20人から菓子折りをもらったとしたら、持ち帰るのも大変ですし、食べきれません。そういった理由からクオカードや商品券がおすすめです。
冒頭でお伝えしたように、大手の集団指導塾では金券類のお礼は基本的に断られますのでご注意ください。

金券類ですとクオカードが多いですが、スタバカードや百貨店の商品券などもありますね。(百貨店の商品券はなんとなくご家庭のステータスを感じます。)

金額は3,000円〜10,000円ですね。すごくお世話になって10,000円以上渡したい!ということであれば、スタバカードとクオカードのように、複数のものを組み合わせると良いと思います。

2位:ワインや日本酒

大手の塾など、金券類をお断りする塾などではお酒が主流ですね。普段なかなか買えないお酒をいただくと、とても嬉しいです。もちろん20歳以上の先生だけなので、大学生講師が指導する塾は、先生の年齢を確認してから渡してください。多くの場合、生徒の名前が入った「のし」が貼られています。なお下戸の先生もいるので、こちらも事前に要確認です。

3位:先生の趣味嗜好に合わせた物

これは、先生のことをよく知っていないと難しいですが、たとえば、先生がひとり暮らしで外食生活ばかりであれば、簡単に調理ができるもの(スープストックの冷凍ギフトセットはよくいただいていました)が喜ばれると思います。ネクタイをいただいたこともあります。

どう渡すか?誰に渡すか?

塾の指導形態や先生の人数によって渡し方に悩むことがあると思います。よくあるのが、特定の先生としかお話ししたことがない。というケース。そんな場合はどうしたらいいかお答えします。

科目ごとに先生がいる塾

「塾に1つ渡す」か「特定の先生用と塾用に渡す」のどちらか

科目ごとに先生が異なる場合は、ひとりひとりの先生にお礼の品を買うとなると経済的に大変ですので、その場合は個人の先生ではなく、塾用に1つ購入すれば十分です。特に塾長以外、お話したことがないという場合はこれで良いです。

また、お世話になった先生がいれば、塾用とは別にその先生だけにお渡しすればOKです。「1人の先生に渡したから、他の先生にも渡そう」と気を遣う必要はありません。他の先生へのお礼は塾用の菓子折りで十分です。また、お世話になった先生でも、親御さんと接点がほとんどない先生もいます。そういう場合はお子さんから先生へお渡ししてください。

塾長先生1人の塾

「塾長先生用に1つ渡す」か「塾用に1つ渡す」か「塾長先生用と塾用に計2つ渡す」のいずれか

街の小さな塾など、1人で運営している塾なら、塾長先生に1つお渡しすれば大丈夫です。これは塾長先生個人に対してでも構いませんし、塾用でも構いません。塾用でしたら、菓子折りが良いですね。塾長先生個人へのお礼であれば、かさばならないものがおすすめです。

また、お世話になったお気持ちが強いのであれば、塾用と塾長先生個人用の2つをお渡ししても良いと思います。両方いただける塾長先生は、とても愛されていると思います。

最後に:生徒からいただく手紙

品物ではなく、生徒からお手紙をもらうこともよくあります。これは、ぜひ書いて欲しいです。特にお世話になった先生がいれば、書いてください。先生にとって、卒業する生徒からのお手紙は何よりの宝です。毎回ボロボロ泣きます。

手紙にはさらに頑張ろうと強く思うパワーが秘められています。長い文章でなくても、難しい言葉を使わなくてもいいです。思ったこと、書きたいことをそのまま書いてください。先生は、1年に何度か卒業生からの手紙を読んで、元気をもらいます。落ち込んでいるときなどに読むことも多いです。