【2021年から】中学校の定期テストはこう変わった

2021年、中学校の学習指導要領が約12年ぶりに変わり、定期テストの内容がこれまでとは大きく異なる形式になりました。今回のブログでは、中学校の定期テストが昔とどう変わったのか?最も変化の大きい英語を例に説明します。

参照:テスト改善ハンドブック

リスニング問題

(リスニング台本)
Good morning. It’s Friday, January tenth. Here’s the weather information. It was cloudy and cold yesterday. It will be snowy this morning, but it will be sunny in the afternoon. The weather will be nice all day on Saturday, so it will be a good day to go outside. On Sunday, it will be snowy again.

変わったこと

キーワードだけ聞き取れても答えられない

これまでのリスニング問題は、キーワードを聞き取れれば正解する問題が多くありました。今回の問題で言うと、Saturday(土曜日)とnice(晴れ)さえ聞き取れれば、答えは、1番の『晴れ』だと分かります。

ただ、最新のテスト内容は、観光に最も適しているのは何曜日でしょう?という問題です。そのため、『The weather will be nice all day on Saturday, so it will be a good day to go outside. (土曜日は1日中晴れだから、外出するのにはぴったりだね!)』と、キーワードではなく、文章全体を理解しないといけません。

場面設定をイメージしないといけない

学校の先生には、場面設定を明確化した問題を作るよう教育委員会から求められています。新バージョンのテストでは【観光に行くため、天気予報を聞いている】という場面設定が与えられています。このように、どういうシチュエーションなのか?をイメージできないと得点はしづらいです。

語彙の問題

変わったこと

スペルを知っているだけでは不十分

これまでは、スペルが書ければ十分でした。しかし、新しいテストでは、スペルを書くことに加え、文脈を理解する必要があります。そのため、カッコ内の単語以外の文章を訳せないと、libraryは書けません。

文法問題

変わったこと

会話の流れを理解しないといけない

語彙の問題と同じように文法問題も文法音知識だけではなく、文章全体の訳ができないと、答えられません。より実用的な英語を使えるようにさせたいという思いが伝わってきますが、一方で難易度は非常に高くなっています。英語が得意でも、場面設定が想像できなかったり、読解力がなかったりすると得点できません。

長文問題

(本文抜粋)
中学3年生の久美が英語の授業で次のようなスピーチを行いました。

I started to learn English three years ago. At that time I liked my ALT’s classes very much. Her name was Lisa White. I wanted to speak English like her soon, but it was difficult. I had too many words to remember. Gradually I lost interest in studying English. When I became a second year student, I didn’t want to study English.
~中略~
Now I like ①( learn ) English very much. I could help a stranger at the station. I had a good time ②(      ) Lisa using poor English. I got a good lesson from these experiences. Now I think it is the most important thing to speak a lot ③(    ) English when we learn English.

変わったこと

英語の量が増えた

非常にシンプルですが、英語の量が増えています。以前は300語程度の英語が500語程度になったり、質問文が日本語ではなく英語になったりと、読まないといけない英語の量が格段に増えました。

本文を読まなくても解ける問題が減った

以前は、空所補充や文法問題など、文章全体を読まなくても、問いになっている箇所の前後だけ読めば解ける問題がたくさんありました。ただ最近はそのような問題は減り、要約問題が増えました。

要約問題は以前からありましたが、昔は本文の単語をそのまま使うことが多かったので、訳せなくても同じ単語を選べば正解するような簡単な問題も多かったです。一方で最新のテストは、本文の表現をそのまま使わずに作られているので非常に難しくなっています。

初見問題が増えた

長文問題の本文は、教科書の内容を使うのが主流でしたが、最新のテストでは、初見問題を使うことが多いです。そのため、教科書を何度も読み、本文を丸暗記してテストに臨んでも、高得点は取れなくなりました。

英作文問題

次の英文を読んで、質問に答えなさい。
Today we can see many robots around us. Some people think having robots around us is good, but other people think it is not good. What do you think?

変わったこと

以前は本文を読まなくても英作文ができた

英作文の問題は、事前に英語や日本語で状況が与えられることが多いですが、これまでのテストは、事前に与えられた文章を読まなくても、英作文が書けました。一方で新しいテストは、ちゃんと本文を読み、意味を理解していないと解けなくなりました。

全体として

全体的に、英語のテストは『和訳する力』がとても重要になりました。これはリスニング・語彙・文法・長文・英作文、全ての問題で求められます。和訳して→文法問題を解く。和訳して→語彙の問題を解く、のように和訳+〇〇という作られ方が最新のテストの基本です。また、和訳は部分的にできても意味がありません。英語で書かれている箇所を全て和訳して理解しなければ、問題は解けなくなりました。

おすすめの対策

2021年度のこの大きな変化をしっかりと理解し、テスト対策に臨む必要があります。また定期テストだけでなく、高校入試も同様に難しくなっていくでしょう。そこでOKUNO塾ではオンライン英会話を勧めています。今は中1〜中3まで多くの生徒が行っています。

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