【中3向け】神奈川県の高校入試対策は「模試」のバックナンバーがおすすめ

神奈川県公立高校入試問題の特徴

神奈川県の高校入試対策についてお話ししますが、まず何より知っておいていただきたいことは、問題の形式についてです。昨今の入試問題の特徴は次の3点です。

・単純な暗記的な要素はほぼ出ない。
・思考力を積極的に活用させる内容が多い。
・資料から必要な情報を探させる問題が多い。

実際の入試問題を見ながらの説明が分かりやすいと思うので、2021年2月に行われた最新の入試問題をいくつかお見せします。

理科 問8(エ)4点

これで1問です(両方正解出ないと点数はもらえません)。たった1問にこれだけの文章量があるのです。当然問題と直接関係のないノイズがたくさん入っているので、必要な情報のみを抜き取って考えないといけないのですが、読解力がない生徒には、まず問題を読むことで精一杯になってしまい、時間切れになってしまいます。

そもそも「なぜ理科の問題が会話文形式で出題されるんだ!?」と思う生徒は大勢いると思うのですが、とにかく文章量が多いのが特徴なので、必要な情報を最速で読み取って解答する能力が求められます。

社会 問4(エ)3点

これで1問です。理科と同じくたった1問にこれだけの文章量があるのです。グラフと、説明文の両方を読み取らなくてはなりません。単純に知識があってもだめで、それを読み取り選択肢を選ぶ能力が必要なのです。

定期テストで良い点数が取れても、入試ではぼろぼろの生徒がいる理由は、出題傾向が全く違うからですね。一問一答を中心にした定期テストを作る先生だと、入試問題は得点しにくいと思います。

数学 問5(ア)5点

これで1問です。理科・社会と同じくたった1問にこれだけの文章量があるのです。しかも、この問題はルールの理解に非常に時間がかかります。読解力がないと、そもそもルールを理解することすらできずに終わります。数学の問題を解く前に、国語の問題でつまずき、失点しまうというケースが続出するわけですね。

使うテキストは慎重に

上の3つの問題は、全て今年の入試で出された問題です。このような問題がたくさん出されるのが、最近の神奈川県高校入試のトレンドなので、当然日頃の勉強も、入試問題から逆算された内容でないといけません。

にもかかわらず、一問一答形式のテキストやプリントばかり解いている受験生、過去問を解くのが12月・1月からの受験生(遅い!!)、模試を受けない受験生が大勢います。これでは、敵の戦法を知らずに戦うようなもので、負け戦になるのは必至です。

また、現状販売されているほとんどの中学生向けテキストは、入試問題で頻出の「文章量が多い問題」は掲載されておりません。これは市販テキスト・塾用テキストどちらにも言えることです。だからこそ、しっかり中身を見て使うテキストを決めなくてはなりません。

なお、一問一答形式が悪いという意味ではありません。入試対策のテキストとしては不十分ということです。むしろ中1や中2の夏頃までは知識の定着のチェックを図る意味で、一問一答形式のテキストは有効だと思います。

OKUNO塾で活用する入試対策テキスト第1位は?

ここまで、読んでいただいた方は「どんなテキストが入試対策におすすめなの?」と思われるでしょう。そこで、OKUNO塾で使用する入試対策テキストいくつか紹介します。科目ごとに分けると、たくさん使用するので、今回は5教科対策用としてご紹介します。5教科対策用はズバリ2つしかないです。

1つ目はどなたでも分かると思いますが、過去問です。神奈川県公立高校入試の過去問は本屋で誰でも購入することができるので、過去5年分ほど買って対策します。また、他の県の過去問でもよければ分野別過去問などがいいですね。

ただ、過去問だと5年分ほどしか対策できません。古いものもありますが、指導要領が改訂されたり、入試傾向が変わるので、古いものはあまりおすすめしていません。

ということで、過去問以上にOKUNO塾でよく使うテキストは、模試のバックナンバーです。模試は実際の入試問題を想定して作られております。1種類の模試で年間7回程度実施しているので、5年分ほどの模試バックナンバーがあれば、35回分対策ができます。

神奈川で最大級の模試である全県模試のバックナンバーは、誰でも購入できます。これを購入し、過去問だけでは数をこなせない入試対策を強化できます。なお、全県模試と同様、Wもぎも規模のでかい模試ですが、難易度が易しめなので、OKUNO塾では全県模試を利用しています。